留学生の就職状況
留学生の就職状況
平成30年の留学生の就職状況が入管庁から公表されています。
外国人が日本で暮らすためには「在留資格」が必要ですが、在留資格は、日本で行う活動によって決められます。
そのため、留学生が就職した場合は日本での活動が留学で勉強することから、働くことへ変わるため、「在留資格」も変更しなければなりません。
平成30年に留学生が日本の企業等に就職するためにこの在留資格の変更許可申請を行って許可された人数は25,942人。 前年より3,524人(15.7%)増加しています。
平成25年に1万人ちょっとだったのが、ここ5年で2倍に増えています。
一方、不許可数も増えて許可率が下がっているのも気になるところです。
アルバイトのし過ぎなど在学中の状況なのか、
職務内容が合致していないためなのか、その理由が気になるところです。
国籍別では
① 中 国 10,886人(前年比 560人, 5.4%増)
② ベトナム 5,244人(前年比 611人, 13.2%増)
③ ネパール 2,934人(前年比 908人, 44.8%増)
④ 韓 国 1,575人(前年比 88人, 5.9%増)
⑤ 台 湾 1,065人(前年比 255人, 31.5%増)
ネパール、台湾の増加率が高いです。
留学生の卒業後の進路
大半は「技術・人文知識・国際業務」ですが、その他の在留資格への変更もあります。
「技術・人文知識・国際業務」の次に多いのが「経営・管理」と「教授」です。
自分で会社を興したり、大学に残って教鞭を振るうケースですね。
ここでも国籍によって傾向があります。
中国では経営・管理が多く、医療、教授と続きます。高度専門職への変更も多いです。
ベトナムをはじめ東南アジアでは、介護が多くなっています。
在留資格「介護」のために留学してきた人たちが卒業する時期ですね。
韓国、インドネシア、バングラディシュ、インド、そして欧米系では教授・教育が多くなっています。
「経営・管理」や「教授」が減って「技術・人文知識・国際業務」が増えてきています。留学生を積極的に雇用するための取り組みを国が挙げてやっていますので、その成果でしょうか。
「特定技能」や留学生のための「特定活動」が始まり、平成31年以降はこの比率も変わっていくのでしょう。
留学生の就職先
就職先としては
非製造業ではコンピューター関連サービス、貿易、飲食業、ホテル・旅館、
製造業では一般機械、電機、食品が上位を占めています。
非製造業に関しては、インバウンドの影響か平成28年ころから飲食業やホテル・旅館が大幅に増えています。
とはいえ、上位に上がらない「その他」項目が多いので、いろいろなところで働いていることがわかります。
職務内容としては
翻訳・通訳が23.6%とトップです。
販売・営業、海外業務、情報処理分野の技術開発、貿易業務と続きます。
「技術・人文知識・国際業務」は高度な技術職かホワイトカラー層の職業のため、これらの業務が多くなっています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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大西 祐子
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