入管法:平成21年の大改正
2009年:平成21年の入管法改正についてご紹介します。
これは戦後最大の改正です。
①新たな在留管理制度の導入
「中長期在留者」という概念が設けられ、在留カードが交付されることになりました。
外国人登録制度が廃止され、外国人も住民基本台帳の対象となりました。
中長期在留者は、市町村を経由して法務大臣に対して居住地を届出ることとなり、外国人の方の届出の二重負担が回避されるとともに、法務大臣と市町村長の双方が情報を把握できることとなっています。
②在留許可の取消し事由の拡大
①の居住地の届出をしなければ、在留資格が取消される可能性がでてきました。
また、偽装結婚等で在留特別許可を得た場合や、「配偶者の身分を有するものとしての活動を継続して6月以上行わない」場合も、在留資格の取消しの対象となることになりました。
③在留期間・再入国許可有効期間延長
在留期間の最長が3年から5年に延長され、これに伴って、再入国許可の有効期間も3年から5年に延長されました。
また、みなし再入国許可制度も新設されています。
④外国人研修生の見直し
研修・技能実習生を低賃金労働者として扱うという事案が増加し、「研修」制度が見直されました。
「研修」ではなく、雇用契約に基づいて技能を「習得」するものとして、労働法の適用があることが明確になっています。
また、技能を「習熟」する2号は、1号技能実習からの変更でなければならない仕組みになりました。
今の入国在留管理のもとになっている大改正です。
この頃の外国人を取り巻く状況についてご紹介します。
日系定住外国人施策に関する基本指針の策定
2009年:平成21年1月
内閣府に「定住外国人施策推進室」が置かれました。
2010年:平成22年8月
日系定住外国人施策に関する基本指針が策定されました。
定住外国人に関する初めての指針です。
基本的な考え方は日本語能力が不十分な者が多い日系定住外国人を日本社会の一員としてしっかりと受け入れ、社会から排除されないようにすることです。
概要
1.日本語で生活できるために ・ 日本語習得のための体制整備/各種手続時での日本語習得の促進 ・ 多言語による相談体制の整備/生活に必要な最低限の情報の多言語化
2.子どもを大切に育てていくために ・ 日本の公教育を受ける機会を保障 ・ 外国人学校に通う意向への配慮
3.安定して働くために ・ 就職に必要な日本語能力や職業能力の向上 ・ 多言語での就職相談、日本語能力に配慮した職業訓練の実施 ・ 日系定住外国人を雇用する企業の役割の検討
4.社会の中で困ったときのために ・ 生活の中で最低限必要な情報の正確かつ迅速な提供 ・ 年金、医療、母子保健などの社会保障や居住の安定確保
5.お互いの文化を尊重するために ・ 1~4の施策推進に当たり、国籍などが異なる人たちであっても、 お互いの文化を尊重しながら共に生きていくことが重要であることに留意
定住者向けの施策ですが、これだけ定住者以外の外国人が多くなった今、
他のところで通じるところがあります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
今日も良い一日をお過ごしください!
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