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クールジャパンと外国人

アニメ、ファッション・デザイン、食などを学びに来た留学生が、日本で就職する場合の在留資格について該当性と許可・不許可に係る具体的な事例が公表されていますので、ご紹介します。

 

■ 在留資格に該当する活動

日本の大学または専門学校においてアニメまたはファッション・デザインに関連する科目を履修して卒業し(専門学校卒業者は「専門士」または「高度専門士」の称号が必要)、これらの知識を用いて日本の企業に就職する場合、「技術・人文知識・国際業務」へ該当することになります。

学術上の素養を背景とする一定水準以上の専門的技術または知識を必要とし、学問的・体系的な技術・知識が必要なものでなければなりません。単に、経験を積んだだけの技術・知識では足りません。

一時的に、在留資格に該当する活動以外の業務に従事する場合であっても、研修の一環であり、在留期間の大半を占めるのではない場合は、許可されるケースもあります。この場合、入社後のキャリアステップおよび各段階における具体的職務内容等に係る資料が必要となります。

食分野における就労については、次の3つが考えられます。

  1.   アニメ等と同様に「技術・人文知識・国際業務

  2.   日本料理の調理師として就労を希望する方で、農林水産省が実施する「日本料理海外普及人材育成事業」の対象となる場合は「特定活動」

  3.   外国料理の調理師として就労する場合は「技能」

■ 具体的事例

○ 許可事例

〈アニメーション分野〉

1.日本の専門学校で、マンガ・アニメーション科を卒業し、専門士の称号を取得。コンピューター関連サービスの会社でキャラクターデザイン等のゲーム開発業務に従事。

2.日本の専門学校で、マンガ・アニメーション科を卒業し、専門士の称号を取得。アニメ制作会社で、絵コンテ等の構成や原画の作成といった主体的な創作活動に従事。

3.本の専門学校で、マンガ・アニメーション科を卒業し、専門士の称号を取得。アニメ制作会社で、入社後6カ月程度は背景の色付け等の指導を受け、その後は絵コンテ等の構成や原画の作成といった主体的な創作活動に従事。

〈ファッション・デザイン分野〉

1.日本の専門学校で、デザイン科を卒業し、専門士の称号を取得。デザイン事務所でデザイナーとして創作業務に従事。

2.大学の工学部を卒業。自動車メーカーでカーデザイナーとして自動車デザインに係る業務に従事。

3.日本の専門学校で、デザイン科を卒業し、専門士の称号を取得。服飾業の会社でファッションコーディネーターとして商品の企画販売や商品ディスプレイの考案等に従事。

4.日本の専門学校で、デザイン科を卒業し、専門士の称号を取得。服飾業の会社で海外広報業務として採用され、国内の店舗で3ヶ月販売・接客の実地研修後、本社で海外広報業務に従事。

5.日本の専門学校で、デザイン科を卒業し、専門士の称号を取得。服飾業の会社でパタンナーとして、祭壇・縫製等の制作過程を一部伴う創作活動に従事。

〈美容分野〉

1.日本の専門学校で、美容に関する専門課程を卒業し、専門士の称号を取得。海外展開を予定する化粧品会社で、海外進出準備のための企画・マネジメント業務に従事。

2.日本の専門学校で、美容に関する専門課程を卒業し、専門士の称号を取得。ヘアーウィッグやヘアーエクステンション等の商品開発および営業販売の業務に従事。

〈食分野〉

1.日本の専門学校で、栄養管理学等に関する専門課程を卒業し、専門士の称号を取得。食品会社の研究開発業務に従事。

2.日本の専門学校で、経営学に関する専門課程を卒業し、専門士の称号を取得。飲食チェーンの海外展開業務を行う人材として採用された後、日本で2か月の座学を中心とした研修および実店舗で3か月の販売・接客の実地研修。その後、本社で海外展開業務に従事。

3.日本の調理師養成施設で調理師免許を取得。農林水産省が実施する「日本料理海外普及人材育成事業」の対象となり、5年間調理に関する技能を要する日本料理の調理に係る業務に従事。

4.フランス人が、ドイツでイタリア料理の調理師として10年間活動。その後、日本でイタリア料理の調理に係る業務に従事。

■不許可事例

〈アニメーション分野〉

1.日本の専門学校で、マンガ・アニメーション科を卒業し、専門士の称号を取得。アニメ制作会社で、主体的な制作活動を伴わない背景画の色付け作業等の補助業務にのみ従事。

〈ファッション・デザイン分野〉

1.日本の専門学校で、デザイン科を卒業し、専門士の称号を取得。服飾業の会社で、主体的な創作活動を伴わない裁断・縫製等の制作過程に従事。

2.日本の専門学校で、デザイン科を卒業し、専門士の称号を取得。店舗で接客・販売業務に従事。

3.日本の専門学校で主に経理を学んで卒業し、専門士の称号を取得。衣料品販売店で専ら販売業務に従事。

〈美容分野〉

1.日本の専門学校で、美容学科を卒業し、専門士の称号を取得。美容師やネイリストとして業務に従事。

2.日本の専門学校で、美容学科を卒業し、専門士の称号を取得。海外展開を予定する化粧品会社に雇用され、海外進出準備のための企画・マネジメント業務を行うため、1年間の座学及び実地研修を行うとして申請。実際は、同社で同じ業務に就く日本人は4か月で実地研修が終わるのに対し、店舗を変えながら実地研修をするという名目で1年間販売・接客ぎょうむをさせる計画であることが、明らかになったもの。

〈食分野〉

1.日本の専門学校で、経営学に関する専門課程を卒業し、専門士の称号を取得。飲食店チェーンで3年間の滞在予定で海外展開業務を行うとして申請。実際には、入社後2年間は実地研修の名目で店舗での調理・接客業務に従事させる計画。

在留資格、ビザについてご不明な点がございましたら、

中国語が話せる行政書士:おおにしゆうこまで

 

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